エンタプライズ発信〜 メールマガジン【セール案内編】 2016.02

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NEWS ■インフルエンザ、患者200万人を超える

国立感染症研究所は2月19日、今月14日までの1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザの患者数を推計約205万人と発表した。前週は約164万人で、今シーズン初めて200万人を超えた。流行が続き、厚生労働省は注意を呼びかけている。同期間に全国約5000の医療機関から報告された患者数は平均39.97人で、大流行が疑われる「警報レベル」の30人を超えている。
多かったのは、愛知58.50人▽沖縄50.81人▽埼玉49.13人▽福岡48.08人▽岐阜46.86人−−など。年齢別では5〜9歳が約46万人で最多。厚労省によると、同期間に全国の小中学校や幼稚園など6285校が休校や学年閉鎖、学級閉鎖になった。(2/20 東京新聞)


NEWS ■脳の萎縮予防、中年期の運動が決め手に 米調査

中年期の運動能力の低さと、年をとってからの脳の萎縮には関係があるという調査結果が、このほど神経学会誌のオンライン版に発表された。脳は年をとると萎縮して認知機能を低下させ、認知症につながることもある。しかし研究チームによれば、運動によって脳の萎縮や認知機能の低下を食い止められる可能性があるという。
米ボストン大学などの研究チームは、認知症や心疾患のない平均年齢40歳の約1500人にランニングマシンで運動してもらうテストを実施し、20年後に再度テストを行って脳の状態をMRIで調べた。その結果、ランニングマシンの運動成績が良くなかった人は、脳が萎縮していることが分かった。
運動成績が低かった人のうち、心疾患の症状がなく、高血圧の薬も飲んでいない人は、脳の老化が1年分加速していた。一方、心疾患の症状があったり薬を飲んだりしている人は、2年分の脳の老化が進んでいた。運動能力は、ランニングマシンで心拍数が一定の数値に達するまで走れる時間で測定した。
運動能力と高齢者の認知機能との関連は別の研究でも明らかになっている。2015年5月には、中年期の運動能力が高いほど、5年後の脳の萎縮も少ないという研究結果が発表されていた。
ボストン大学医学部のニコール・スパルタノ氏は今回の研究結果について、特に心疾患を持つ人にとっては脳の加齢を防ぐために運動が大切なことを物語っていると解説する。脳の健康のためには中年期の運動が大切だと同氏は説き、「運動をすれば血流が増え、より多くの酸素が脳に運ばれて、年をとってからの認知力の低下を防げるかもしれない」と話している。(2/16 米CNN)


NEWS ■秋田県の入浴死、交通事故死の5倍

冬場の入浴事故による死者が後を絶たない。秋田市消防本部の救急救命士でつくるグループの調査によると、2014年までの3年間、秋田県内の入浴事故による死者は毎年200人を超え、交通事故死者の5倍近くに上っているという。
調査グループが県内全13消防本部の統計をまとめたところでは、県内では、2012年に226人、13年に224人、14年に206人が入浴事故で死亡した。また、秋田市消防本部によると、秋田市では15年(暫定)、188件の入浴事故が発生し、38人(うち65歳以上は34人)が死亡。死亡事故の約6割は11〜2月の厳寒期に発生しているという。
同本部によると、湯につかっていて意識を失い、そのまま死に至るケースが多いといい、「気持ちよく、スーッと意識が失われてしまう」ため、症状が表れたときには既に自分で助けを呼べない状態になっているという。
事故防止には、入浴中の人への頻繁な声かけが有効だが、実際には一人暮らしの人の方が入浴事故に遭いにくい傾向がある。同本部は、家族などの同居人がいることで油断が生まれるとみており、「体調が悪いときや飲酒したときは入浴を避けるなど、自分の身は自分で守ることを意識してほしい」と呼びかけている。
具体的な防止策として同本部は、〈1〉脱衣所と浴室内を暖かくする〈2〉湯船につかるのは10分以内〈3〉湯の温度は41度以下に設定〈4〉入浴前後の十分な水分補給――などが有効としている。
また、浴室で倒れた人を見つけた場合は、溺死を防ぐため浴槽の湯を抜いてから119番することを心がける。可能であれば、倒れた人を浴槽から出して床などに寝かせ、体が冷えすぎないよう毛布などでくるむと良いという。(2/16 読売新聞)


NEWS ■怠け蟻、集団存続に貢献……勤勉蟻の「交代要員」

コロニー(集団)の中に必ず2〜3割いる働かない働き蟻は、他の蟻が疲れて動けなくなったときに代わりに仕事をし、集団の長期存続に不可欠だとの研究成果を、北海道大などの研究チームが2月16日、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。
これまでの研究で、働く蟻だけのグループを作っても、必ず働かない蟻が一定割合現れることが確認されている。非効率な存在で、働かない蟻がいることが謎だった。
自然界では、働き蟻が全て同時に働かなくなると、必要な卵の世話が滞ってそのコロニーが滅びてしまう。チームは日本全国に生息するシワクシケ蟻を飼育し、1匹ずつ異なる色を付けて個体識別した上で1カ月以上にわたって8コロニーの行動を観察。最初よく働いていた蟻が休むようになると、働かなかった蟻が動き始めることを確認した。
さらに、コンピューターシミュレーションで、1コロニー75匹の働き蟻が全て同じようによく働き、疲れがたまるペースも一緒のケースと、働き度合いがばらばらのケースを比較。勤勉な蟻だけのケースでは一斉に疲労で動けなくなってコロニーが滅びてしまうのが早く、働かない蟻がいる方が長続きする傾向があった。
チームの長谷川英祐・北海道大准教授(進化生物学)は「働かない蟻を常駐させる非効率的なシステムがコロニーの存続に欠かせない。人間の組織でも短期的な効率や成果を求めると悪影響が出ることがあり、組織を長期的な視点で運営することの重要性を示唆する結果ではないか」と話す。(2/16 毎日新聞)


NEWS ■六君子湯が老化促進マウスの寿命を延長

ツムラほかの研究チームは、「Molecular Psychiatry」誌にツムラ六君子湯による老化促進マウスの寿命延長に関する論文を掲載した。今回の実験は、漢方製剤の六君子湯の処置により内因性(生体内の)グレリンを刺激し、老化促進マウスの寿命を延長させたことを見いだした。同チームが過去に行った研究では、六君子湯がAH-130という腫瘍を植えた癌モデルラットの寿命を延長することが分かっている。「今回の研究がフレイルなどの高齢者特有の症状に対する研究のきっかけになれば」(研究チーム代表の乾明夫氏)
六君子湯は、甘草、生姜、蒼朮、大棗、陳皮、人参、半夏、茯苓で構成される漢方薬で、主に上部消化管機能低下に伴う諸症状に用いられている。胃切除後の胃がん患者における消化管症状とグレリンレベルに対する効果や、機能性ディスペプシア患者の近位胃拡張能および胃十二指腸運動性に対する臨床効果など多くの論文が掲載されており、大建中湯と並んで科学的な研究が最も進んだ漢方薬の1つ。(2/15 QLifePro)


NEWS ■大気汚染で550万人死亡…13年、中国インドが5割超

世界各地で大気汚染が原因で死亡する人が2013年には計550万人以上に上り、そのうち微小粒子状物質PM2.5の汚染が深刻な中国、インドの合計の死者数が全体の55%を占めたことが2月15日までに分かった。中国やインドなどの研究チームが発表した。
研究者らは汚染物質を多く排出する工場の操業や車の排ガス、石炭の燃焼などが、肺がんなどを引き起こしていると指摘。「対策にもっと本腰を入れなければ、死者数はさらに増え続ける」と警鐘を鳴らしている。
調査によると、13年の大気汚染を原因とする死者は中国が最多で約160万人。インドが約140万人と続いた。(2/15 共同通信)


■次号のメールマガジンは2016年3月10日ごろの発行です。
(編集人:北島憲二)


[発行]産学社エンタプライズ