エンタプライズ発信〜メールマガジン【№28】2013. 8

お盆にかけて熱中症が怖くなるほどの快晴が続く見込みです。熱中症対策には十分な水分の摂取が大切ですが、水分補給にもコツがあるようです。炎暑日にはキンキンに冷えたドリンクを飲んで涼をとりたいと思う人も多くいるでしょうが、実はそうとばかりも言えないらしい。氷がたっぷり入った0℃に近い極冷よりは5℃から15℃の水温が体に吸収しやすく、効果的にクールダウンできることがスポーツ科学でも実証されてきました。また長く炎天下にいるときや運動中の場合は、一度にがぶがぶと水分を摂っても体内への吸収が追いつかないため、1回に飲む量はだいたい10分間で300mlまでが望ましく、1日を通してこまめに定期的に飲むのが理想的だと言います。ヒトの恒常性からいうと「常温が一番」と考えがちで、夏の養生訓にもそう記してあるので編集子は常温賛同派なのですが、近年の“高温化”には臨機応変に処する智慧も必要か。けだしビールだけは常温では無粋も無粋、やはりクールダウンにふさわしい10℃前後でいただくのが昔も今も至福というものです。

★☆★━━━━━━━■ CONTENTS ■━━━━━━━━━★☆★

【1】伝統医学をシルクロードに求めて
【2】カイロプラクティック・エネルギー治療へのパラダイムシフト
【3】根拠に基づく腰痛の原因と治療
【4】“連動操体法”について、ちょっとばかり…
【5】N・E・W・S
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〜産学社エンタプライズ〜


《連載10》

伝統医学をシルクロードに求めて

       池上正治(作家・翻訳家)


[ 加藤清也氏(ラマ僧修験者)に聞く =つづき]

家畜用の薬草があり、針も打つ

ともかく大興安嶺のふもとは薬草の宝庫だということは耳にしていたんですが、そういう知識がこちらにないものだから、薬草と雑草の見分けがつかないんですよね、まったく。
私が直接知っているのはタンナーという薬草です。第六世諾諺呼図克図(ノウヤンホトクト)が亡くなられたあと、梵通寺の事務所から頼まれましてね、形見の名馬などを東烏珠穆泌(ウジムチン)まで届けたときのことですがね、梵通寺を出発してひたすら西北に進み大興安嶺を越えると、無限の大草原が広がります。ところどころに白い沼が見えるので、聞くと、ソーダ沼だと言うんですね。いや、心に残る大自然の景観ですよ。そのソーダ沼の付近に密生していたのがタンナーです。野生のラッキョーですよね。家畜がこれを食べると、体内の虫が排出すると言うのです、真っ黒い糞とともに。そう、駆虫剤ですね。このタンナーを食べた羊の肉は、実に柔らかく美味しいんです。東西の烏珠穆泌の羊の肉が最高だと言われるのは、このタンナーのおかげです。
そうですか、ドクダミが豚の駆虫剤になりますか。針もはやってましたよ。梵通寺には牧場があり、たくさんの牛や馬、羊がいましたからね。最初に見たときはびっくりしました。馬の首筋や背中あたりをまさぐっていたかと思うと、針ですよ、あれは。それをズバッと刺すんですからね。血も出ますしね。だけど、実に良く治りますなあ、あれは。いや、私なんか、とても真似をするどころではなかったですよ。
バトー・ウムチにラマ医学を教えた者ですか、それはやはり葛根廟にバトーの師匠がいたわけです。その師匠がバトーに教え、このようにして一人の医者(ウムチ)が育っているわけです。一人では少なすぎたかもしれないですね。でも私が行ってからは、日本から僧侶が来たといえば、すぐ日本の医者(ウムチ)が来たということになってしまって、私のほうに診てもらいにきた坊さんもいました。ですから二人で分業みたいになったわけです。
第六世が入寂される直前にも、活仏の病状についてバトーから相談を受けました。聞くと、高価な良薬を差し上げても、そのようなものを服用するのは一般大衆の者、この身は必ず読経、加持祈祷の功徳により全治すると話されているというのです。そこで私はすぐにラマの部屋を訪ねて、バトーの話をつぶさに伝え薬を渡すと大変に喜ばれてですね、その場で牛乳を持ってこさせ、薬を服用されました。しかし、そのような薬や加持祈祷のかいもなく42歳で入寂されたのは、昭和でいうと12年の7月のことでした。
(次号につづく)


<<連載 第28話>>

カイロプラクティック・エネルギー治療へのパラダイムシフト

       保井志之(ファミリーカイロプラクティック院長、DC)


カイロプラクターは“調律師”(前号よりつづき)

「治る力」のことを一般的には「自然治癒力」と言い、カイロプラクターの間では“イネイト・インテリジェンス”すなわち「先天的知力」という用語が使われる。しかし、その根質的な意味を語られることはほとんどない。自然治癒力にしろ先天的知力にしろ、治る力が引き出されるためには、肉体面と精神面との波長や外から入る環境面や栄養面との波長間におけるエネルギー的情報交換が、常に行われていることが必須条件となる。逆に不健康なときは、それぞれの波長域間における情報交換がうまく行われない状態であり、それぞれの波長の「関係性」による「波」の乱れによって不調和が生じるという考え方で、これは「モノやことはすべて相依って(関係性によって)成り立っており、一つとして独立で存在することはない」という仏教思想の「空」の概念に通じているようにも思う。

ヒトは非線形で非平衡系である

機械論的なサブラクセイションの分析法には大きく分けて静的分析法と動的分析法がある。静的分析法の中の一つにレントゲン写真に線引きをして行う分析法がある。他方、動的分析法には、エックス線を照射したまま行うビデオフォロスコピーという撮影法によって、関節の動的な動きを分析する方法がある。機械論的なカイロプラクティックの分析法の多くは、静的に撮影した写真を元に分析を行う。その分析法や検査結果は静的であるため客観的とされるデータを集めやすく、あたかも科学的な論文として評価されやすい。
しかしながら本来の有機体組織である生命体は、非線形で非平衡体であるはずだが、機械論的思考のカイロプラクターはそのような法則を無視して、線形、平衡系で分析を行い、それを元にアジャストメントを行う。非線形や非平衡という言葉はあまり聞き慣れないが、生命や自然界は常にダイナミック(動的)であり平衡ではない。
例えば、太陽の光のおかげで地球上の生物が誕生し、植物は光合成し、生物が進化した。山や森に蓄えられた水は川を下り、海に流れ込み、蒸発して雲になり、再び雨や雪を降らせ山や森に水を供給して、日々ダイナミックな循環を繰り返し活動している。自然界と同様に生命も常にダイナミックな働きによって、外界の刺激や環境に応答し、常に自分を変化させており、このようなシステムは、常に均衡状態、平衡状態にはならない。このようなシステムを「複雑適応系」と言い、外から何らかの物質、エネルギー、情報などが出入りしている「非平衡」の状態で、生命は非平衡の環境で生まれ、育まれ、そして自らも体内で非平衡の状態を作り上げている。
(次号につづく)


根拠に基づく腰痛の原因と治療 — 腰痛治療の新常識(2)

   長谷川淳史(TMSジャパン代表)
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■AHCPR(アメリカ医療政策研究局)が『成人の急性腰痛診療ガイドライン』の作成に着手したのは、次の4つの理由があったからです。

【1】アメリカでは腰痛の罹患率が15〜20%と高く、就業不能の原因として挙げられる第1位が腰痛で、就業年齢の50%が毎年腰痛を発症している( http://amzn.to/vrNNX9 http://1.usa.gov/rCoRH0)。

……日本人が訴える症状のワースト3は腰痛・肩こり・関節痛ですから、腰痛を含む筋骨格系疾患はアメリカだけの問題ではありません。

【2】腰痛はプライマリ・ケアにかかる患者が訴える2番目に多い症状であり、整形外科医・神経外科医・産業医を訪れる最大の理由でもあり、外科手術を受ける3番目に多い疾患でもあることから、経済的・心理社会負担がきわめて大きい( http://1.usa.gov/vfUs5A)。

……産業関連腰痛に支払われる休業補償と労働損失額を合わせると、年間医療費の3倍に上ります。腰痛はどの国にとっても、公的保険制度を揺るがしかねないほど医療費のかさむ疾患なのです。

【3】腰痛による活動障害に苦しむ患者の大部分は、臨床転帰を改善させる有効な診断と治療を受けていないという科学的根拠が増加中である( http://1.usa.gov/skKUsb http://1.usa.gov/ta2GAI http://1.usa.gov/sWhMm0)。

……腰椎手術の失敗に関する大量の医学文献があるにもかかわらず、外科手術を繰り返して腰痛が改善したという報告はほとんどなく、中には20回も手術を繰り返したという患者さんの記録さえあります。

【4】腰痛の研究機関が増加してきたために、一般的に行なわれている腰痛治療の体系的評価が可能となった。現存する科学論文には欠点があるものの、現在行なわれている治療法の有効性と安全性に関する結論には充分な科学的根拠がある( http://1.usa.gov/uhlYSO)。

……AHCPR(アメリカ医療政策研究局)が作成した『成人の急性腰痛診療ガイドライン』は、1984年〜1992年までに発表された医学文献を徹底的に分析し、もっともエビデンスレベルの高い第一級の証拠に基づく知見です。


【連載コラム】
“連動操体法”について、ちょっとばかり… (28)
       根本 良一(療動研究所主宰)


5. 大腰筋の操作 〜 膝から腰骨を動かす

1) 大胸筋の操体法
     いろいろな姿勢でできるが、次の3種を挙げたい。

①椅子にかけて、足を押し出す
初期にはこの方法で行った。これは微妙なむずかしさがあり、油断すると足が攣(つ)れることがある。しかし当時はこれしかなかったので、苦労しながら取り組んだ。

②椅子にかけて、膝を押し出す
最近は①による股関節から大腰筋がストレッチされる動作や、筋にはピストンのような押す力はないことから、逆の膝を引くことで奏功させるようにしている。これを意識して左右の膝を押し・引きして大腰筋の調整をすることができる。すなわち両膝を交互に伸展して押し出しやすい(気持ちよい)膝頭を、逆側の膝下から手を差し入れて押さえ、足の動きを片手で操作する。

③ベッドに寝て、膝を動かす
仰向けに寝て、膝を立てる。膝の開きはやや鋭角になると良い。寝ると腹筋が柔らかくなり、膝を動かすときに腹筋の関与が少なくなるからである。寝て膝を押し出す、逆方は引く、という動作は片手で楽にできる。

それでは、この3種の操体法を紹介しよう。

◆椅子にかけて、足を押し出す
椅子にかける際は背もたれがあると良い。椅子にかけてかるく背にもたれ、腿の後ろ(大腿二頭筋)が硬い方の足を術者の膝へ足首が載るように置く(位置決め)。片足はやや引き、膝をやや開き気味にする。

〜誘導語:声の掛け方〜
(1)「この椅子にかけてください。深くかけて、背もたれしましょう」
(2)「こちらの腿裏が硬いから、逆の足、この足首を私の膝に載せます」(術者は足甲から母指の付け根に浅く手(中指、薬指)をかける)
(3)「足先をやや内側に向けて伸ばしてください。(かけている手の、あいている人差し指で示しながら)足首も、膝も、腰も伸ばします(このとき抵抗を小指側へ向けると足先がやや内側へ向くので足が攣れない)。次に腰も前に出して(別の手で誘導)、そのままで3秒連動させましょう。そしてフーッと息を吐きながら脱力します」
(4)「そのままゆっくり3呼吸しましょう。そして自然な体位に戻ります」

◆椅子にかけて、膝を押し出す

〜誘導語:声の掛け方〜
(1)「この椅子にかけてください。深くかけて、背もたれしましょう」(術者は腿裏の大腿二頭筋が硬い方の膝に、横から直角に向いて座り、片腕を患者の膝裏から差し込み、向こうの膝頭へ手をかける)
(2)「こちらの膝頭が硬いから、もう一方の膝を前へ押し出します。腰が出ますね。こちらの膝が引かれて私の腕を引きつけます」(腕が引きつけられると押し出す膝頭への抵抗となる。膝の押し、引きができる)
(3)「もう一方の膝、腰も前に出して、そのままで3秒連動させて、フーッと息を吐きながら脱力します」
(4)「そのままゆっくり3呼吸しましょう。そして自然な体位に戻ります」

◆ベッドに寝て、膝を動かす

〜誘導語:声の掛け方〜
(1)このベッドに仰向けに横になってください。両膝を立て、足を少し引きます」(術者は腿裏の大腿二頭筋が硬い方の膝に、横から直角に向いて座り、片腕を患者の膝裏から差し込み、向こうの膝頭へ手をかける)
(2)「こちらの膝頭が硬いから、もう一方の膝を前へ押し出します。腰が出ますね。こちらの膝が引かれて私の腕を引きつけます」(腕が引きつけられると押し出す膝頭への抵抗となる。膝の押し、引きができる)
(3)「もう一方の膝、腰も前に出して、そのままで3秒連動させて、フーッと息を吐きながら脱力します」
(4)「そのままゆっくり3呼吸しましょう。そして自然な体位に戻ります。欠伸をしたあとのような気持ちの良い時間、このとき脳波のアルファ波が高まり、身体が緊張系から癒し系になりよくリラックスできます」
(次号につづく)


*** N *** E *** W *** S ***


NEWS ■ペットボトル飲料 4、5時間を目安に飲み切る


いよいよ夏本番。こまめな水分補給が欠かせません。ペットボトル飲料を持ち歩く機会も多いでしょう。そこで、口を付けたペットボトル飲料の細菌が時間経過とともにどの程度増殖するか調べてみました。
テストしたのは500mlで、保存料無添加の麦茶と糖分の入ったスポーツ飲料。(1)直接口を付けて飲んだ場合、(2)コップに移して飲んだ場合-の2パターンで調査。室温27度、湿度85%の部屋に置き、5歳女児に2時間おきに計5回、10時間後まで30〜50mlずつ飲んでもらいました。食事は途中1回、おやつは数回取ってもらい、歯は磨いていません。2時間ごとの一般細菌数を検査し、そのまま24時間置いた状態も検査しました。
結果は、ともに直接口を付けた方の細菌が増殖し、保存料無添加という条件ではスポーツ飲料より麦茶の方が極端に増えています。8時間後には1ml当たり3万3千(CFU=菌量の単位)となり、急激な増加を示しました。
細菌が増殖することで食品が腐敗し、食中毒の原因となる細菌数の目安は1g当たり100万以上とされています。長時間持ち続けたペットボトル飲料から直接飲んでも食中毒になる危険性は少ないと思いますが、過信は禁物です。細菌の多くは、気温30度前後になる夏季に活発に増殖します。猛暑日では細菌の増殖もより速くなることが予想されます。
ペットボトル飲料もコップに移し替えて飲む方が安全ですが、実際にはなかなか難しいと思います。ペットボトルから直接飲んだ場合は4、5時間を目安に飲み切ることをお勧めします。子供の場合には早めに飲み切れる350mlサイズのペットボトルを選ぶのも一つの選択肢でしょう。(エフシージー総合研究所 環境科学研究室 8/4)


NEWS ■マッサージ店 「けが人」続々


整体やマッサージといった医療類似行為について昨年度、国民生活センターと全国の消費生活センターに寄せられた相談が計1265件に上り、過去最多だったことが8月4日、分かった。相談は年々増える傾向にあり、中でも、「マッサージを受けたら骨折した」など身体被害を訴える相談が増加している。
国民生活センターによると、平成19年4月〜25年7月末、健康維持や疲労回復を目的とした器具を使わない手技での医療類似行為に関して計5752件の相談があった。昨年度は1265件で統計を取り始めてから過去最多だった。
体に何らかの症状が出たという相談は、19年度の115件から年々増加。22年度には199件になり、昨年度は257件で過去最多。今年度も7月末時点で57件とほぼ同じペースで推移している。約8割は医療機関を受診したといい、うち3割以上は3週間以上の治療が必要な重傷だった。
症状は骨折だけでなく、背骨を強い力で押されたことによる神経・脊髄損傷や、おきゅうでやけどしたという皮膚障害、関節を無理にひねられたことによる捻挫など。同センターには、「鍼灸院に治療費を払ってもらえないか」「慰謝料を請求したい」という相談がある。(産経新聞8/5)


NEWS ■不況は「精神的疾患のある人に最も大きな影響を与える」


BBCニュースが、「不況の影響は精神疾患のある人々にとって厳しい」と報道した。ウェブサイトではしばしば見逃される問題についての重要な研究を報告している:仕事や社会の中で慢性の精神的疾患のある人が差別される。この研究はEU 27か国の雇用率と精神衛生の問題に関するデータを調べたものである。
2008年の経済危機がおきる前の2006年と、不況後の2010年のデータを調べている。どちらの年でも一貫して精神衛生上の問題のある人のほうが職をもっていない可能性が高い。しかし2010年には精神衛生上の問題の有無による雇用率の差が拡大していた。これは不況の影響が精神衛生上の問題のある人にとってより厳しい可能性を示唆する。この知見にはいくつかの限界があるが、全体としては価値のある研究である。(食品安全情報blog 7/29)


NEWS ■長寿世界一に返り咲き。女性86.41歳 男性は79.94歳


2012年の日本人の平均寿命は男女とも前年より延び、女性86.41歳、男性79.94歳だったことが、7月25日公表された厚生労働省の簡易生命表で分かった。2011年に香港にトップの座を譲り渡した女性は、長寿世界一に返り咲いた。
平均寿命が前年より延びたのは、男女とも09年以来3年ぶり。女性はピーク時の09年をわずかに下回った。男性は過去最高となり、海外との比較では5位だった。
11年の平均寿命は、東日本大震災により多数の死者が出た影響で男女とも前年より縮んだ。12年は女性で0.51歳、男性で0.50歳延びた。厚労省の担当者は「平均寿命は今後も延びる可能性がある」としている。
厚労省のまとめによると、各国・地域の最新の平均寿命は、香港の女性が86.3歳で日本に次ぐ2位。スペイン、フランス、スイスの女性が84歳台後半で続く。男性はアイスランドの80.8歳がトップ。香港が80.6歳で2位となっている。
簡易生命表によると、12年生まれの赤ちゃんで75歳まで生きる人の割合は女性86.9%、男性73.1%。90歳まで生きる人の割合は女性46.5%、男性22.2%だった。
厚労省は国民の健康の指標として、平均寿命だけでなく、介護を受けずに自立して生活できる期間を表す「健康寿命」を延ばすことに重点を置いており、生活習慣病を防ぐ施策を進めている。10年の健康寿命は女性73.62歳、男性70.42歳。(共同通信 7/26)


NEWS ■医療ミスから身を守るには


米国家庭医学会(AAFP)は、死亡やケガの原因の上位に医療ミスが挙げられるという。
同学会は、自らの健康に積極的にかかわることで自分を守ることができるとしている。

・アレルギーがあれば、どのようなことも医師に伝える
・自分の健康に関する重要な情報には医師がアクセスできるようにしておく
・どのような治療薬であっても、服用を開始する前に目的や副作用などを問い合わせる
・処方箋に書かれた医師の手書き文字が正しく読めるかどうか確認する
・手術を受ける場合は、病院を慎重に選ぶ。また、考えられるリスクについて、医師と話し合う
・自分の健康について勉強し、意見を言ったり、質問したりすることを恐れない
(HealthDay News 7/26)


NEWS ■若者に首の異常急増=スマホやり過ぎ一因か ―韓国


韓国保健福祉省所管の国民健康保険公団は7月15日までに、同国で20代を中心に頸椎椎間板ヘルニアが急増しているとの調査結果を発表した。うつむいた姿勢でのスマートフォン(多機能携帯電話)の使い過ぎが一因とみられるという。2007〜11年の頸椎椎間板ヘルニアの患者数を調べたところ、年平均で8%増加。特に11年は前年比で12%も増えた。人口10万人当たりの11年の増加率は、20代が15%と最も高かった。専門家は、10年ごろにスマホの普及が進み、若い世代が長時間使うようになったことが影響していると分析。スマホを使うとき、長時間うつむくことが首に負担をかけているとの見方を示した。歩きながら下を向いて使うのは特に悪いとして、なるべく前を向き使うよう呼び掛けている。(時事通信 7/16)


NEWS ■性格で 「将来幸せかどうか」 予想可能?!


内向的な人に比べ、外向的な人の方が将来幸せになれることがわかった。「若い頃から外出を厭わぬ社交的な人は感情が安定し、内向的な人や感情が不安定な人に比べて年をとってからも幸せになれる」そう話すのは、英医学研究審議会LifecourseEpidemiology Unitのキャサリン・ゲイル医師。調査ではNational Survey for Health and Developmentから、1946年生まれの4,583人分のデータを拝借し、16歳〜26歳の時点での神経症的傾向及び外向性が精神の安定性に与える影響、また60歳〜64歳の時点での生活満足度を分析した。その結果若い頃の気質が年をとってからの満足度に深く関わっていると判明し、外向的な性格の人ほど後年幸せを感じている確率が高いという。外向的な気質か否かはその人の社交性や精力、活動性から測り、神経症的傾向は気持ちの安定性や散慢性、憂鬱から判断した。外向的な人とは逆に若いころ神経症的傾向の強い人は、年をとってからも精神的にもろく、体の不調を訴える確率も高かったそうだ。「元々の性格が年をとってからの幸せと深く関わっているのは間違いない」と同医師は結論付けている。(Journal of Research in Personality. 7/15)


NEWS ■妻と死別や離婚した男性、未婚の男性は自殺リスクが高い


婚姻状況(未婚、既婚、死別または離婚)は自殺の予測因子の一つである。東北大学の福地成氏らは、国内の大規模な集団によるコホートを用いて(宮城県コホート研究)、自殺リスクに対する婚姻状況の影響を男女別に検討した。その結果、妻と死別または離婚した男性や未婚の男性は既婚男性より自殺のリスクが高い一方、女性ではそのような傾向はないことが示唆された。宮城県コホート研究は、40〜64歳の日本人成人を対象とした前向きコホート研究である。1990年6〜8月に宮城県内の14市町村に住む4万7,604人が参加し、婚姻状況を含め、健康に関連するさまざまな生活習慣に関するアンケートを実施した。18年間のフォローアップ中、146人が自殺した。著者らは、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて、婚姻状況による自殺死亡率のハザード比と95%信頼区間(95%CI)を、潜在的交絡因子を調整して推計した。主な結果は以下のとおり。・男性2万671人のうち、フォローアップした34万4,813人/年の間に自殺により106人が死亡した。また女性は、2万1,076人のうち、36万5,524人/年の間に自殺により40人が死亡した。・男性でのみ、婚姻状況が自殺のリスクと有意に関連していた。男性における多変量調整後のハザード比は、「既婚」に対して「死別もしくは離婚」が2.84(95%CI:1.37〜5.90)、「未婚」が1.56(95%CI:0.67〜3.64)であった。一方、女性にはそのような傾向は認められなかった。(Journal of AffectiveDisorders 7/4)


NEWS ■運動は頻度より時間が重要


週に何回運動するかより、週150分の運動量がより重要であることが、カナダ、クイーンズ大学(オンタリオ州)のIan Janssen氏らの研究でわかり、研究論文が「Applied Physiology,Nutrition and Metabolism」オンライン版に6月20日掲載された。Janssen氏らは、カナダ人の成人2,300人超を対象に、運動頻度が糖尿病、心疾患、脳卒中のリスクに影響するかどうかを調べた。被験者を、高頻度群(週5〜7日)か低頻度群(週1〜4日)の2郡に分けた。その結果、週2〜3日のみで150分間運動した被験者は、それよりも頻繁に運動した被験者と同程度に健康だった。Janssen氏は、「この研究結果は、週150分の運動をどのように行うかが問題ではないことを示している。たとえば、月曜から金曜まで運動せず、週末に150分運動する人が受ける健康へのベネフィットは、毎日20〜25分の運動で週150分運動する人と変わらない。成人は、どんなパターンであれスケジュールに合わせて週150分以上運動することを目指すことが重要だ」と述べている。(Applied Physiology,Nutrition andMetabolism 6/20)


NEWS ■夏の夜に熟睡するためのヒント


専門家によれば、夏は日照時間が長いことが多くの米国人にみられる不眠の一因だという。米ロヨラ大学ヘルスシステムの研究チームは、夜熟睡する方法について次のようなヒントを挙げている。
・就寝の少なくとも1時間前には心を落ち着け、くつろぎ始めること。運動や激しい活動をしない。
・寝室を、運動やゲーム、TV観賞の場とせず、くつろぎや睡眠と関連づけるよう心と体を訓練する。携帯用機器の電源を切り、寝室に置かない。部屋を暗くして、温度、寝具、マットレス、寝まき類を整え快適な環境をつくる。
・毎日、同じ時間に床に就くようにすること。就寝前の数時間は飲食しない。そうすれば、トイレに行くために夜中に起きる回数が減る。
・就寝前に心配事や用事、気にかかっていることをリストにする。これは不安軽減、考えの整理に役立ち、眠る準備ができる。ペットと一緒に寝るかどうかよく考える。ペットが夜中に物音を立てると、睡眠が妨げられる。
・就寝前に薬剤を服用している人で、それが問題だと思うなら、投薬スケジュールの変更について医師に相談する。よい睡眠方法についてパートナーと話し合う。
・不眠が続く場合は、睡眠時無呼吸症候群など睡眠障害の可能性があるので、睡眠検査について医師に相談する。


■次号のメールマガジンは2013年9月1日ごろです。お楽しみに。


[発行]産学社エンタプライズ